書評
一覧題 名災害復興で内戦を乗り越える スマトラ島沖地震・津波とアチェ紛争
- 著者名
- 西芳実
- ISBN
- 9784876984923
- 出版年月日
- 2014年3月31日
- 出版社名
- 京都大学学術出版会
- 価格
- 3400+税
- 投稿日
- キーワード
- 社会
- 背景
- 著者は1971年東京生まれ。1993年東京大学教養学部卒業。1997年~2000年にインドネシア・シアクアラ大学教育学部歴史学科の留学生としてインドネシア・アチェ州に滞在。2004年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程・地域文化研究専攻単位取得満期退学。大東文化大学非常勤講師、東京大学大学院総合文化研究科特任助手、同研究科助教(「人間の安全保障」プログラム)、立教大学AIIC助教を経て2011年より京都大学地域研究統合情報センター准教授。博士(学術)。専門はインドネシア地域研究、アチェ近現代史。主な研究テーマは多言語・多宗教地域の紛争・災害対応過程。
- 概要
スマトラ島沖地震・津波から10年後、被災地アチェは当時内戦下にあったが、大規模な救援復興活動が展開する中、30年に及ぶ紛争が終結した。災害を契機に社会がどう変わり、紛争からの復興と災害からの復興がどう経験されてきたのかを、地域研究の立場から明らかにする。
はじめに
第一部 紛争下の被災―津波が解く「囲い込み」
第1章 情報空白地域を襲う津波
第2章 統制を破る支援の波
第3章 支援で生まれる秩序第二部 復興再建期―世界と再び繋がるアチェ
第4章 被災地にあふれる笑顔
第5章 さまざまな弔い方
第6章 住宅再建とコミュニティ第三部 社会の復興―災害で生まれる新しい社会
第7章 亀裂の修復と社会の再生
第8章 津波の経験を伝える
第9章 津波のうねり
おわりに
- 編集部より
- スマトラ島・アチェ地区の人々が、大地震・津波と内紛からどのように復興したかを、長期間の調査を踏まえて論じた1冊。多数収録されている写真は被害状況を示す一方、人々の笑顔を映し出していて印象的だ。
- 著者
- 西芳実